製作記
今現在進行中のキット製作記です。
ワークショップキャストのガレージキット
『バッシュ・ザ・ブラックナイト(3代目)』です。
言わずと知れた大人気MHですね。魔導大戦の口火を切る主役MHです。
実はこのキット私の弟がプレゼントしてくれたもので模型
製作に私を引き戻すきっかけとなったキットです。
生島さんの作り出す造形美にいてもたってもいられず、
奥様を説得し模型製作に戻れる環境を整えてしまいました。
非常に内容の濃いガレージキットで内容も盛りだくさんです。
ボークスのキットに比べて全体的にボリュームがあるのが特徴的です。
復帰第一作目になる予定だったのですが、やっているうちに
技術的に不安な部分が出始め、先に他のキット(ウエーブ製カルバリィR)
を完成させてから再開した次第です。
その1:パーツチェック、洗浄
一通りパーツチェックして洗浄します。
私の場合は『ガイアノーツ』のレジンウォッシュ(離型材落とし)をを使っています。安くていっぱい入ってますからね。10分ほど漬けたあとに歯ブラシで入り組んだトコをゴシゴシと。そのあとさらに10分漬けてから引き上げてしばし自然乾燥させ最後に水洗いします。
離型材落としだけだと少し離型材が残ってしまいますが後の全面磨きで修正するので気にせず行きます。
その2:仮組み
パーツの表面処理より先に仮組みからですが当時の写真がないため写真は下地ブラック塗装後に仮組みしたものです。
やり方としては普通に大きなバリを取りながら真鍮線を打ってバランスを取っていきます。
今回はコミックス中の登場シーンをイメージして抜刀状態でベイルを持った状態のほぼ素立ちとしています。
使用した真鍮線は0.8、1.0、1.5、2.0oです。真鍮線の打ち方はまた他の機会に詳しくやりたいと思います。
その3:表面処理1(全面磨き)
地獄の全面磨き開始です。
まずは#400番から全面にペーパーをあてていきます。
埋まってしまいそうなモールドや筋彫り等はすべてケガキ針やエングレーバーを使って彫り直します。
書くとこれだけですが気が遠くなる程膨大な作業量です。
うちの奥様いわく「こすってばっかだね…。」との事。
指がおかしくなります。
その4:サフェーサー1回目&表面処理2
やっと磨きが完了しましたのでサフを吹いていきます。
1回目のサフはウエーブBJの瓶入りサフをエアブラシで吹き付けていきます。
このサフは食いつきが非常に良いのですが目が粗いので捨てサフとして使っています。
サフのグレー色のおかげで傷やら段差なんかがあらわになります。
サフをほとんど落とすつもりで今度は#600〜#800のペーパーをあてていきます。
その5:サフ2回目&表面処理3
2回目サフはクレオスの瓶入りサフ#1000に変えて同じくエアブラシで吹いています。
その後#1000〜#1200のペーパーがけ。またこするのか…。
上の画像はペーパーがけ完了後です。
まだ結構素地が見えているところが目立ちますね。
その6:サフ3回目&表面処理4
3回目サフはクレオスの瓶入りサフ#1200番をエアブラシで。
その後#1200〜#1500のペーパーをあてて完了です。
その7:サフ4回目&表面処理5
最終のサフです。クレオスの瓶入りサフ#1200番にウエーブBJの特大瓶入りブラックを10%ほど混ぜたものをエアブラシで。
荒れている部分にだけ#1500のペーパーをあてて表面処理完了です。
その8:塗装@下地ブラック
いよいよお楽しみの塗装です。ここまで長かったなぁ。
まずは下地のブラックを全パーツに吹き付けます。
レシピはウエーブBJの特大瓶入りブラック90%+同ホワイト10%です。
隠蔽力抜群ですね。しかしこの後問題発生!?
吹きつけ濃度が少し濃かったのか梨地になっている部分が…。またペーパーあてて修正です。とほほ…。
しかもコンプレッサーに異常発生…。メーカーに入院です。
その9:塗装@下地ブラック修正
上記の梨地を改善するために#2000のペーパーをあてました。結局こんだけのパーツやり直しました…。
ほんと、吹きつけるときは気をつけないと…。
その10:塗装Aカラーレシピ検証
カラーレシピの検証をベイルを使って行いました。
本体装甲色:下地ブラック→マジョーラマッターホルン→ヴィトレイルカラーレス
関節、装甲裏色:下地ブラック→イリオジンTI-100M→ヴィトレイルカラーレス
赤色部:下地ブラック→青金→ヴィトレイルブライトレッド→ヴィトレイルカラーレス
オレンジ色部:下地ブラック→青金→ヴィトレイル混色(ブライトレッド+イエロー)→ヴィトレイルカラーレス
以上のレシピで塗装進めていきます。
その11:塗装B関節、装甲裏色塗装
カラーレシピに沿って塗装開始です。
私の場合は隠蔽や色の順序よりマスキングのしやすさ優先で進めていきます。
第一の塗装色は関節色のイリオジンTI-100Mです。
ブラック下地が透けて黒真珠のようなシルバーになります。大好きなパール顔料ですね。
地獄のマスキング開始です。一番苦手で大変で苦しい作業です。
とにかくマスキングテープを細かい破片に切り取り、ピンセットで地味にペタペタ貼り付けていきます。
この黒騎士のマスキングは装甲裏も微妙に分割してマスクしなければならないため非常に手間が掛かります。
苦しい…。ただただ苦痛です…。
その13:塗装C本体色塗装
本体色の塗装です。レシピはブラック下地にマジョーラマッターホルンをコートしています。
私のバッシュのイメージは濃紺でメタリックなのでイメージ通りの効果が出ました。
またマジョーラカラーですので光の当たり具合によって変化があって面白い効果が得られます。
光の当たっている部分は青く発色し,当たっていない部分は下地のブラックが透けて影を落としています。
この効果によって超合金のような重厚な印象を与えてくれます。
その14:塗り分け部マスキング
塗り分け部のマスキングです。地獄再び…。
その15:塗装D塗り分け部(赤色、橙色)塗装
塗り分け部の塗装です。レシピはブラック→フィニッシャーズ青金→ヴィトレイルブライトレッドです。
ヴィトレイルカラーは光沢がすばらしく透明度が高いため下地のメタリック色を生かした落ち着いた赤色表現が可能です。
下地をフィニッシャーズの赤金やアルクラッドのペイルゴールドに変えることによってまた違った色味も表現できますが、
今回は少し暗めの落ち着いたちょいメタリックな赤が目標でしたので狙い通りの効果が得られました。
ヴィトレイルカラーを使用する場合エナメルカラーに溶けてしまうため墨入れを先行して行わなければならないので要注意ですね。
その16:墨入れ
墨入れです。レシピはエナメルのフラットブラックのみです。
私の場合比較的きっちり乾かしてからはみ出した墨を拭き取るようにしています。
墨入れするとグッと輪郭が引き締まります。
その17:トップコート
トップコートです。レシピはヴィトレイルのカラーレスを若干プレミアムシンナーで薄めたものを
全パーツに吹き付けてコートしています。非常に美しい光沢が得られますね。
ヴィトレイルを使用するのは今回赤色部、オレンジ色部にヴィトレイルを使用しているためラッカー系
でのコートが出来ないためです。ヴィトレイルの塗膜の上にラッカー掛けるとヒビ割れしてしまうので…。
その18:組上げ
トップコートの完全乾燥を待っていよいよ組上げです。
下半身から順に組上げしていきます。
パーツとパーツの干渉に注意しながらシアノボンドと多用途ボンド(クリアタイプ)
を併用しながら各パーツを固定して行きます。