製作記


ボークス製 1/100 マイティシリーズ ハイパーエクスプレッション2007  ハイドラミラージュ



ボークスの1/100マイティシリーズ(ハイパーエクスプレッション)の
ハイドラミラージュです。言わずと知れた話題のキットでマルチマテリアルを
用いた変り種のガレージキットです。前回発売されたマイティシリーズとの
大きな違いはエッチングパーツやホワイトメタルを使用した細部の表現とパールが
混入された彩色半透明装甲がメインではないでしょうか。個人的な感想を言わせて
いただくとエッチングでの積層表現は◎(ただしハイドラの腰周りのみ再現されて
いないのは不満ですが…。)。ホワイトメタルパーツはやり過ぎかつ上半身の重量増
を招くため×(今回の作例では使用しません…。)。パール混入の半透明キャストは
見事な(?)マーブル模様を醸し出しており表現方法が限定されてしまうため×××。
と結構不満の多いキットとなってしまっています。出来れば完全透明装甲をピカピカに
磨いてあれやこれやと塗装方法を検討したかったのですが、今回は『どうすればかっこ
良くなるか』を無理やり追求するというシビアな命題に向かう形となりました。
まあくだらない不満をたらたら書きましたがボークスのキットらしく組みやすく、
プロポーションも抜群です。楽しんで製作して行きたいと思います。



その1:パーツチェック



















































まずはパーツチェックです。
上の段からフレームパーツ、ホワイトメタル、エッチング、半透明パーツとなります。
白い枠線で囲まれたパーツは気泡が入っており交換依頼に出したパーツです。全16パーツにのぼりました。
しかもミラージュマークと剣聖マークの真鍮エッチングパーツが入っていませんでした。
製作開始時点でまだ不足パーツ、交換依頼パーツとも戻ってきていませんがあるパーツで製作開始です!


その2:パーツ洗浄

パーツを一通り洗浄します。
今回は原点に立ち返りクレンザー(掃除用磨き粉)+中性洗剤のペーストを作り歯ブラシでゴシゴシやることにしました。
以前はキャストクリーナーなるものを使ってお手軽に済ませていたのですが、塗装の際にペリペリと塗装が剥がれてしまう
アクシデントが多発したため元に戻した次第です。ただし今回から以前の手動気合歯ブラシから毎分2万回振動の電動歯ブラシに
歯ブラシをチェンジ!!!一気にハイテク化しました。


その3:仮組み(フレーム周りのみ)


仮組み開始時に装甲パーツが揃っていませんでしたのでフレーム周りのみ仮組みしました。
非常に組みやすいキットでフレーム自体は微調整もほとんどなく綺麗に立ちました。
恐るべしボークスクオリティ…。


その4:エッチング積層パーツ組み立て

















このキットの目玉の一つであるエッチングパーツの積層表現です。
エッチングの切り出しを行い、インストにしたがって一枚一枚真鍮線の芯に通していきながら接着していきます。
順番を間違えないように注意するのと、芯があるとはいえ組み方によってはねじれてしまうのでねじれが出ない
ように注意しながら組んでいきます。バリを取るためにモーターツール&ダイヤモンド系の先端ビットがマストです。
出来れば一番左の写真にあるエッチング用のニッパーもあると非常に便利です。
非常にめんどくさいですが出来上がりは秀逸です。この分のモールドの彫り直しがいらないのも非常に楽ですね!!!


その5:仮組み全体



























交換に出していたパーツも全て返ってきましたので全体の仮組みです。
今回は装甲類を固定する軸に透けることを想定してステンレス線(銀色)を使用しています。
とても硬く扱い辛いですが見た目は非常に良いですね〜。


その6:モールド彫り込み

左の図の上の図は積層表現のキットそのままの断面の状態です。
このままだとディティールもいまいちで墨入れするときにも不都合が
あるので左図の下の図のように段の部分に溝をつけて行きます。
もともとモールドの筋が入っている部分も全てエングレーバー
やケガキ針を使ってもう一段彫りなおしていきます。
これがまた地獄のような作業量の多さで大変でした。
ただしこの作業のおかげで次工程の磨きが思い切って出来ますね。
墨入れやマスキング作業時にもこの深くした溝が効いてきます。
特にマスキング時にはこの溝の中心あたりをラインにして
マスクすれば失敗がだいぶ回避できます。






















その7:表面処理















それぞれのパーツの表面を整えて行きます今回はタミヤのフィニッシングペーパー#400→#600→#800→#1000でパーパー掛けを
行った後にクレオスの研ぎ出しクロス#1000で研いでからプライマーに移行していきます。装甲の裏側などはペーパーが入りにくいので
同じ番手の3Mのスポンジペーパーを使いました。
ひたすらガシガシとこすり続けて表面をキレイにしていきます。表面のデコボコと一緒に精神も削られていきます。


その8:フレームパーツ:表面処理&サフェーサー吹きつけ&修正











フレームパーツは#400→#600とペーパー掛けを行い表面処理を行った後クレオスの#1000サフェーサーを吹きつけします。
その後一通りパーツチェックを行った後修正し、クレオスの#1200サフェーサーを吹き付けて再度チェック。
その後修正を行いフレームパーツは塗装準備完了です。


その9:フレーム 下地ブラック塗装










フレームパーツに下地のブラックを吹付けします。ウェーブBJのHGカラーのブラックを使用しています。
剣やカウンターウェイト等の面の大きいパーツは二度吹きしています。


その10:装甲パーツ プライマー塗装










装甲パーツにメタルプライマーを吹きつけします。フィニッシャーズのマルチプライマーを
ウェーブBJのHGシンナープレミアムで3割ほど薄めて吹き付けます。
完全透明キャストのようにスケスケの透明にはなりませんでしたがそこそこの透け具合になりましたね。


その11:フレーム塗装




























フレームの塗装に入ります。ベースカラーとしてブラック下地にビスマスパールを全体に吹き付けます。
その後積層表現(エッチングパーツ含む)にはマジョーラアンドロメダを、各所のアクセントにアルクラッドUの
ペイルバーントメタルを塗装して塗り分けしています。


その12:色バランス確認





































































各部の色バランスと装甲の透け具合を確認するために再度仮組みです。このまま終わりにしちゃってもいいかな…。


その13:フレームトップコート&墨入れ&組み付け













































































フレームの塗装も完了したので保護のトップコートを全体に吹き付けます。今回はウェーブBJのHGカラーのクリアーを2度吹きしています。
その後エナメルのフラットブラックにて各部に墨入れを行い主要部をシアノボンド、多用途ボンドSUにて完全固定しフレームは完成です。
クリアーコートのおかげでマジョーラカラーやパール塗装に光沢が加わり表現が更に豊かになりましたね。


その14:装甲パーツマスキング

装甲パーツのマスキングです。
まずは裏面から塗装を開始するのでおもて面をマスキングします。
積層表現の淵約1mm足らずを残しながらのマスキングなので
非常にてまがかかりますが今回からマスキングの手法を大きく
変更したのでそれほど苦にはなりませんでした。



















その15:装甲パーツ裏面塗装

裏面塗装です。レシピは下記の通りです。
マスキングの前に裏面からモールドが判りやすくなるように
墨入れを先行して済ませてあります。

レシピ
ビスマスパール → ブラック(ウェーブ) → ビスマスパール


















その16:装甲パーツ本体色塗装

装甲パーツ表面塗装です。レシピは下記の通りです。

レシピ
シラリックパール ギャラクシーブルーをHGクリア(ウェーブBJ)
に溶いたものを2回重ね吹き。



















その17:各部塗り分け
























各部の塗り分けです。
レシピは下記の通りです。

白色部:ピュアホワイト(フィニッシャーズ) → イリオジンパールTI-100M
赤色部:ピュアホワイト(フィニッシャーズ) → ファンデーションピンク(フィニッシャーズ) → ブライトレッド+ブラック(フィニッシャーズ)
シルバー部:スーパーファインシルバー(クレオス)
金色部:マジョーラマゼラン(クレオス)
バイザースモーク部:クリアーブラック(ガイアカラー)


その18:墨入れ

墨入れですレシピはエナメルのフラットブラック(タミヤ)です。
相変わらず完全に乾かしてから拭き取るやりかたをしています。






















その19:トップコート


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